家の鍵閉めたはずだけど、不安だな。戻って確認しよう!
あれ?クーラーの電源切ったっけ?不安だからもう1回、確認しよう。
わたしは過去にこのような心配事で頭を悩ませていました。
最初はザワザワとした不安から始まり、深く考えすぎるあまり、その不安が恐怖に変わっていきました。
確認しないと気が済まず、この確認作業によってよく待ち合わせなどに遅刻していました笑
今回は同じことに悩む方に向けて、少しでも力になれたらと思い、記事を書いています。
目次
【実体験】強迫観念・行動のエピソード
エピソード① 鍵をかけ忘れたか不安
出掛けや帰省する際は鍵をちゃんと閉めたかが気になって何度も確認していました。
ある時わたしは実家に帰るために、長いあいた家を空けるということがありました。
わたしは大きな荷物をもって、鍵をしめて駅に向かいました。
歩いている途中で、「本当に鍵を閉めたっけ?」と不安になってきました。
ちゃんと閉めたはずだけど、長いあいだ家を空けるから不安だな〜
いやでも、ちゃんと閉めたよな・・今、戻ったら時間なくなるから先に進もう
いや〜でもな〜、これでもし閉めてなかったとしたら?空き巣が入るかもしれない。
やっぱり不安だ!家に戻ろう〜!!
あまりの不安にわたしは家に戻りました。
やっぱりちゃんと閉めてあったか!まずい、新幹線乗り遅れる。急げ〜!
これが原因で新幹線に乗り遅れたことがあります(悲泣)
エピソード② エアコンを消したか不安
あれ?エアコンの電源切ったっけ?もう1回確認しよう
エアコン・クーラーはわたしにとって1番に電気代がかかると思っている家電です。
そのため「ちゃんと電源を切らなくてはいけない」という思いが強いです。
家を出る前に何度も何度も確認していました。
その他の、家電もちゃんと電源を切ったか気にしていました。
エピソード③ その他の不安
その他にもこんな不安を感じて、確認に時間をかけていました。
- コンセントを抜くことにこだわり、きちんとコンセントを抜いたか
- 冷蔵庫の扉をきちんと閉めたか
- ガスの元栓を閉めたか
- 翌日起きる時間のアラームをしっかりセットしたか
などです。
自分では「心配しすぎ」「確認しすぎ」と思っていたものの、確認作業を止めることができませんでした。
強迫観念・行為の向き合い方のオススメ
ここからはわたしが自分の強迫行為とどう向き合ったかをお話します。
わたしは森田療法の考え方を参考にして向き合いましたので、森田療法の視点でお話させて頂きます。
参考にして頂けたら嬉しいです。
強迫観念・行為の向き合い方① 目的を優先する
強迫観念をもちやすい方は、繊細な心をもっています。
このような繊細な方は心配性であり、抱いた感情に対して「感じ方」が強い人が多いです。
そのため対象となる心配事に対しての不安がどんどん膨れ上がっていくのです。
そうなると頭の中は不安に埋めつくされ、現実が見えていない場合が多いです。
ここで大切なのが「目的を優先する」ということです。
わたしの帰省のエピソードでいうとわたしの目的は「新幹線の時間に間に合うように駅に向かう」です。
目的に目を向けて行動することは、最初は難しいことかもしれません。
しかし確認作業を1回(最初のうちは数回)で終わりにするようにして、目的を果たすための行動を大切にしてみてください。
強迫観念・行為の向き合い方② 完全欲を受け入れ、現実に目を向けていく
繊細な方は完全欲をもつ方が多いです。
完全欲が働くと次のような思考が働きます。
- モヤモヤしたことがあればスッキリしたい。
- 不安や恐怖も感じたことがあれば全てを取り除いてから行動したい。
この欲望により、仕事を丁寧にこなしたり、危険から身を守ったりと良い方向に向かうことも多いのです。
しかし完全を求めるあまり、自分自身を追い詰めてしまうこともあるのです。
先ほどもあげた
- モヤモヤ
- 不安
- 恐怖
と言った感情は、誰しもが持っている感情です。
そのため完全にそれらの感情をなくすことは不可能なのです。
ここで大切になのが「不快な感情をもったまま、やるべきことをこなしていく」になります。
またわたしの帰省のエピソードをあげますと次のようになります。
鍵を閉めたか不安だな・・。
でもあの時ちゃんと確認した。だから不安のまま駅に向かおう!
はじめのうちは不安や恐怖をもったまま次の行動に移すことが怖いかと思います。
ですが自分の完全欲を受け入れて、完全欲からくる過度な確認や心配に対する向き合い方を今一度見直してほしいと思います。
例えば、
- 確認方法を減らす工夫をする。(指差しをして「OK」と声に出すなど)
- 確認回数を自分で何回まで決め、徐々に減らしていく。
などです。
モヤモヤしたままの状態で先に進むことになるかもしれませんが、現実に目を向けることで、思考が現実にシフトしていくことでしょう。
わたしの帰省のエピソードの場合であれば、
(鍵を閉めたか不安のまま家を出たけど、)今は久しぶりに実家に帰ることが楽しみで仕方ない!みんな元気かな〜。お土産喜んでくれるかな〜。
不安をそのままにして現実に目を向けたことで、自然と現実に気持ちがシフトしていったのです。
強迫観念・行為の向き合い方③ 感情は流れていくことを知る
感情は自然に沸き起こるものです。
自分の力で感情を作ったり、消したりできるものではありません。
でもこんなに不安が大きいのはおかしい。不安を小さくできるはずだ!
不安や恐怖が大きいことを異常であると捉える方もいるでしょう。
わたしもそうでした。
しかし不安や恐怖は自分にとって必要なものだから感じるものなのです。
例えば
- 小心者さん→不安を感じやすい
- 刺激に敏感な方→小さなことでドキドキする
- 人の機嫌を察しやすい人→人に対しての恐怖をもちやすい
ちゃんと自分の気質や性格に合わせた感情が伴っているのです。
なので本来の自分をきちんと知って、不安や恐怖を感じやすい自分を受け入れていきましょう。
感情は感じたままにしておけば、自然と流れていくのです。
強迫観念・行為の向き合い方④ 感情は変えられないけど環境は変えられる
感情は自分の力ではコントロールができないというお話はしました。
しかし感情は変えられなくても環境は変えられます。
ここでいう環境とは不安や心配を抱えやすい自分を受け入れて、物理的に工夫していくということです。
それは途中でもお話しした
- 電気をきちんと消したか「OK」と声に出しながら指さしを確認をする
です。
最近では鍵を閉めたかを確認できるアイテムも商品化されているみたいなので、そのようなアイテムを1度使ってみるのもいいかもしれません。
【実体験】強迫観念・行為は今現在どうなったか
今現在も鍵のかけ忘れや電気の消し忘れがないか、アラームをちゃんとセットしたかなど不安になることはあります。
しかし不安を感じやすい自分を受け入れ、不安や恐怖の向き合い方を知った今は、過度に確認する行動は取っていません。
例えば出勤前に鍵を閉めたら不安になったときは
心配性だから不安になるのはしょうがない。さっきちゃんと確認したから大丈夫。さあ、行こう〜
外に出て、携帯をいじっている間には「さて、何の音楽を聴いて歩こうかな〜」という気持ちに変わっています。
こんなポジティブの気持ちとは裏腹に「あ〜仕事行きたくない〜」という新たな不安になることもありますが、それも自然の感情です。
そんな時は仕方がないので重い足取りのまま駅に向かっています(トホホ・・)
まとめ
今日は鍵のかけ忘れ、電気の消し忘れなどに対する不安の向き合い方についてお話しました。
まとめです。
●強迫観念との向き合い方
- 【目的を優先する】強迫観念をもちやすい方は、繊細な心な方が多いです。心配性で、不快な感情に対しても「感じ方」が強いので、不安や恐怖にばかり着目してしまいます。きちんと目的に目を向けて行動してみましょう。
- 【完全欲を受け入れ、現実に目を向けていく】強迫観念をもちやすい方は、完全欲が強い方が多いです。そのため不安や恐怖といった不快な感情をスッキリさせたい気持ちがあります。しかし感情は自分で消せるものではないので不快な感情をもったまま、やるべきことをこなしていきましょう。
- 【感情は流れていくことを知る】感情は自然に沸き起こるものです。自分の力で感情を作ったり、消したりできるものではありません。不安や恐怖は自分にとって必要なものだから感じるものなのです。そして感情は感じたままにしておけば、自然と流れていくのです。
- 【感情は変えられないけど環境は変えられる】ここでいう環境とは不安や心配を抱えやすい自分を受け入れて、物理的に工夫していくということです。自分の感情に寄り添って、自分にあった取り組みや過ごし方を工夫してみるのもオススメです。
強迫観念・行為を抱える方は、繊細な心の持ち主なので、大変に感じることも多いと思います。
しかし感情を否定せずに、感じるままに行動してみてください。
この当時わたしは不安社交障害・視線恐怖症を患っていました。その当時の体験談や克服に関する記事をまとめました。気になる内容のものをぜひご覧ください。
●12年間患っていた社交不安障害・視線恐怖にやっと終止符を打つことができました。その体験談をまとめた記事がコチラです。
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●不安障害で仕事が続けられない。上司に不安障害を告白し退職を伝えました。その時の上司の反応は?体験談を綴った記事はコチラ。
今日はこの辺で終わります。
お読みいただき、ありがとうございました。